【留学体験記】2025年夏季 分野別短期研修 月岡 遼さん【ダブリン】

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月岡 遼
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2025年8月17日(日)~8月31日(日)の期間中に開催された、夏季の海外で学ぶ分野別短期研修。

その「アイルランドで学ぶコミュニケーションと文化 (Communications and Culture in Dublin) 」プログラムに参加された月岡 遼さんからレポートが届きました!

 

今回プログラム参加を決めた理由は何ですか?

私が今回のプログラムに参加した理由は、まず大学の卒業要件として留学が必須であったことに加え、以前から留学自体に強い関心を持っていたためです。

せっかくの機会なのでヨーロッパで学びたいと思い、大学の留学プログラム紹介欄で目にしたSAFのチラシに惹かれました。

将来は弁護士を目指しており、相手との円滑なコミュニケーションを重視する力が重要だと考え、コミュニケーションを重点的に学べるアイルランドのコースを選びました。

 

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現地到着後のオリエンテーションの内容や雰囲気を教えてください

現地到着後は、まず食事会が開かれ、スタッフの方との顔合わせを兼ねて参加者全員で食事をしました。生

徒同士での初めての食事ということもあり、仲を深めるきっかけとなりました。食事が落ち着いた後には、一人ずつ英語で簡単な自己紹介を行いました。


また授業開始前には、現地スタッフの方による健康と安全に関するオリエンテーションがあり、プログラム中の移動方法や非常時の連絡手段について英語で説明を受け、安心して生活を始めることができました。

 

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現地でプログラム中のサポートは十分にありましたか?

現地でのサポート体制はとても手厚く、安心してプログラムに参加することができました。

非常時には24時間対応の連絡先が用意されており、何かあればすぐに相談できる環境が整っていました。

また、自由時間の過ごし方や移動の相談などは、現地コーディネーターの方が管理するLINEグループを通じて気軽に質問できました。

さらに観光地での英語によるガイド説明では、日本人スタッフの方が補足をしてくださったため、十分に理解しながら体験を楽しむことができました。

 

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プログラム中、一番楽しかった/印象に残ったアクティビティ・イベントは何ですか?また、それはなぜですか?

アイルランドの伝統的なゲーリックスポーツであるハーリングとゲーリックフットボールを体験したことです。

どちらも日本では馴染みがなく、ルールも複雑でしたが、現地の選手から直接レクチャーを受けることで理解を深めることができました。

特に、ゲーリックスポーツがアイルランドの人々にとって文化的に大きな役割を担っていることを知り、単なるスポーツ以上の意味を持っていると実感しました。

最後には二つのチームに分かれて試合を行い、仲間との交流を深めるとともに、伝統的な体験を楽しむことができました。

 

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プログラム中、一番楽しかった/印象に残ったフィールドスタディー(会社見学など)は何ですか?

ダブリンの中心街でフードツアーに参加したことです。

現地ガイドさんの英語での小話を聞きながら、スコーンから始まり、最後はアイスクリームまでさまざまな食を楽しむことができました。

特に印象に残ったのは、豊かな牧草地と質の高い牛乳から作られたチーズで、食べ比べを通してその奥深さを感じられた点です。

質素と思われがちなアイルランドの食文化ですが、経済発展とともに着実に進化を遂げており、その魅力を体感できた大満足の体験となりました。

 

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プログラム中、印象に残ったゲストレクチャー(ゲストスピーカーを招いての講義)は何でしたか?それはなぜですか?

演奏家の方が教室に来てくださり、アイリッシュ音楽を聴きながら一緒に演奏したイベントです。

日本ではあまり見かけないバウロンという太鼓やバグパイプの音色は、異国の雰囲気を感じさせる独特のもので、その響きに酔いしれました。

僕たちも演奏者の指導を受けながら実際にバウロンを叩き、一緒に演奏することでまるでアイルランド人の一部になったような感覚を味わえました。

また、楽器の簡単な仕組みについて英語で説明を受けたことも新鮮で、とても面白い体験でした。

 

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英語でディスカッションまた会話する機会は多くありましたか?

日本人留学生同士の会話は基本的に日本語でしたが、英語を使う機会も多くありました。

授業では講師の方が質問の時間を設けてくださるので、その際に英語で質問をしたり、現地のコーディネーターの方が雑談を振ってくださったりする中で英会話をする場面がありました。

私は留学後半になるにつれて現地の雰囲気に慣れてきたこともあり、アイルランドについて疑問があれば現地の人に尋ねたり、隣に座った海外の方に積極的に話しかけたりしました。

その結果、振り返ってみるとかなり多く英会話をしたと思います。

最終的には、自分から話しかける姿勢があれば十分に英語を使う機会はある、という印象を持ちました。

 

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最終発表(プレゼンテーション)の内容を簡単に教えてください。

最終プレゼンでは、「日本人に向けてアイルランド旅行を紹介する」または「アイルランド人に向けて日本を紹介する」という二つのテーマから選ぶことになっていました。

私のグループは後者を選び、アイルランド人を対象に日本のお正月を紹介するプレゼンを行いました。

プレゼンではスライドを用いて、日本の伝統的な行事や文化をわかりやすく説明しました。

また、この留学中に感じたアイルランド人の特性を活かしつつ、両国の文化を比較する視点を取り入れることで、高評価につながると説明を受けました。

 

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自由行動の日(土日)はどのように過ごしましたか?

土曜日には、モハーの断崖とゴールウェイを巡るバスツアーに参加しました。

モハーは「ハリー・ポッター」の撮影地としても知られており、雄大な自然の景観は息をのむほどでした。

ゴールウェイはダブリンとは異なる美しい街並みが印象的でしたが、散策時間が2時間ほどしかなく、食事をするとあっという間に時間がなくなってしまいました。

現地コーディネーターの方からは「バスツアーは移動時間が長く、あまりおすすめできない」と言われていましたが、ダブリンを観光する時間は平日にも多く確保できましたし、移動中の車窓からはアイルランド西部特有の湿地や城を眺めることもできました。

さらに、すべてを理解できたわけではありませんが、英語でのガイドを聞けたことも良い経験となり、全体的に満足度は高かったです。

 

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日曜日は前日の疲れもあったため、ダブリン文学美術館やフェニックス公園を訪れてリラックスしました。

特にフェニックス公園は東京ドーム約150個分もの広さがあり、自転車をレンタルして散策しました。園内には野生の鹿もいて、自然の中でのびのびと過ごすことができ、とても楽しい一日になりました。

 

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滞在先での生活はいかがでしたか?

滞在先には簡易的なジムや共有の洗濯機、キッチンが備えられていました。

ただ、不満を挙げるとすれば、洗濯機は5台あるうち実際に使えるのは3台ほどに限られており、またキッチンは非常に狭かった点です。

私は料理や食器洗いに時間を取られるよりも、他のことに時間を使いたいと考えていたため、自炊はほとんどしませんでした。

同室の学生も、日本から持参したカップラーメンや温めるだけのレトルトカレー程度しか調理しておらず、結果的に私も現地のレストランで食事をすることが多かったです。

その分、現地の気になる店を楽しむことができ、食事の場での出会いもあり、後悔はしていません。

一方で、他の学生の中には現地の食材を活用して自炊を楽しんでいる人もおり、それもまた一つの現地生活の楽しみ方だと感じました。

 

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現地に持って行ってよかったと思うものはありますか?また、持っていけばよかったと思うものがあれば教えてください。

現地に持って行ってよかったと感じたのは、まず部屋で履くスリッパです。

滞在先の部屋はホテル形式で、清掃が4日に一度程度しか入らないため、自分でできるだけ清潔に保つことが大切でした。

 

また、レトルト食材も役立ちました。時間がないときに手軽に作れるので、ある程度持っていくと安心です。

一方で、持って行かなくてもよかったと思うものもありました。

 

例えばハンガーは部屋に備え付けがあり、さらに洗濯機の隣に乾燥機があったため、ほとんど使いませんでした。

部屋干しも試しましたが乾きが悪く、生乾きのにおいが気になるのであまりおすすめできません。

 

また、水筒も不要でした。

現地では大きなペットボトルを買ったり水道水を入れて使うことが多かったですが、IESからオリジナルの水筒が配られたため、わざわざ日本から持っていく必要はなかったと感じました。

 

 

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2週間という短い期間でしたが、今回の留学先国で気づきや発見はありましたか?(文化の違いなど)また、その国の魅力を教えてください。

 

文化の大きな違いとして気づいたのは信号に対する人々の行動です。

日本では歩行者は信号を守ることが一般的ですが、アイルランドでは信号を守らず横断する人が多いと感じました。

しかしこれは単なる倫理観の問題ではなく、歩行者信号の青の時間が極端に短く、なかなか青にならないためです。

また、街中でタバコを吸う人が多い点が思い付きます。

日本では公共の場所での喫煙が制限されている場合が多いのに対し、アイルランドでは路上や公園などでタバコを吸う人を頻繁に見かけました。

 

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そして日本人であることの「強み」も感じました。

近年は漫画やアニメ文化が人気で、日本人というだけで驚かれたり、観光地スタッフが「進撃の巨人」のバッジをつけていたりと、日本人であることをきっかけに会話が盛り上がる場面もありました。

 

アイルランドの多彩な魅力は数えきれないほど実感することができました。

まず印象的だったのは、街並みの美しさです。

ダブリンの中心部を歩くと石畳やレンガ造りの建物が並び、どこか中世を感じさせる雰囲気を味わうことができました。

日本ではなかなか目にすることのない景観であり、思わず写真を撮りたくなる瞬間が多かったです。

自然の雄大さも忘れられません。

モハーの断崖では大西洋に面した絶壁の迫力に圧倒され、フェニックス公園では徒歩では回りきれないほどの広さに驚かされました。

都市のすぐ近くにこれほどの自然が存在することは、大きな魅力の一つだと感じました。

 

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また、文化と歴史に触れる体験も豊かでした。

リバーダンスでは伝統的な衣装から始まり、現代的でスタイリッシュなストリートスタイルまで幅広く展開される構成に魅了され、音楽と観客の一体感に異国ならではの熱気を感じました。

さらに、図書館やダブリン城、美術館の見学を通して、長い歴史の中で培われてきた知の蓄積や芸術への深い関心を知ることができました。

特に、印刷工場で学んだイースター蜂起に関する印刷物の話は、歴史が人々の暮らしや文化に直結していることを実感させてくれる内容でした。

こうした体験を通じて、アイルランドは「自然・歴史・文化」が調和し、人々の生活に息づいている国であると感じました。

短い期間ではありましたが、この国の奥深い魅力を垣間見ることができたのは大きな収穫でした。

 

 

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現地でお気に入りのお店や場所はありましたか?

私のお気に入りの店は The Cobblestone というパブです。

アイルランドには数多くのパブがありますが、毎日生演奏が行われていて地元の人が通うというところが特に気に入りました。

実際、滞在中に唯一2回訪れたほどです。

音楽に浸ったり、一緒に行った友達と語り合ったり、知らない人と交流したりと、さまざまな楽しみ方ができることがパブの魅力でした。

 

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今回のプログラム参加経験は、ご自身に何か影響を与えましたか?

今回の留学を通じて、異なる国の人と話すことの楽しさを強く感じました。

最初は英語で会話することに不安がありましたが、実際に挑戦してみると難しさはありつつも意外となんとかなることに気づき、自分の可能性を広げることができました。

また、SMBCアイルランド支店の見学を通じて、異文化の人々と協力しながら働くことの楽しさを実感し、そのような仕事も魅力的だと感じました。

これらの経験は、英語を通じてもっと多くの人と交流したいという大きなモチベーションにつながっています。

 

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最後に、分野別短期研修への参加を考えている方にメッセージ(お勧めポイントなど)をお願いします!

分野別短期研修を考えている方にお伝えしたいのは、このプログラムが短期間ながらとても充実した経験になるということです。

二週間という期間は留学の中では短いものの、そこで得られる学びや気づきは深く、密度の高い時間になります。

 

実際、参加メンバーの中には海外渡航自体が初めてという人もいましたが、不自由を感じることはほとんどなく、安心して研修に取り組めていました。

英語力に不安があっても、現地スタッフの方の丁寧なサポートがあるため安心できますし、自分から積極的に話しかければ挑戦の幅を広げることも可能です。

大学受験で鍛えた英語を「試験のためのツール」としてではなく「実際のコミュニケーションのツール」として使える瞬間は、自分の学びの意味を大きく捉え直すきっかけになるはずです。

 

また、今の時代は語学の習得だけを目的とするなら日本でも十分に環境を整えることができますが、分野別研修ではそれに加えて、現地の企業や文化施設を訪問し、異文化を背景にした人々の考え方や働き方に直接触れることができます。

こうした実体験として得られた学びは、日本にいるだけでは得られないものです。

 

さらに、アイルランドという国は観光先としてはあまり一般的ではありません。

だからこそ留学という機会を通じてこの国の力を体感してみて欲しいです。

街並みや文化に触れ、現地の人々と交流する時間は、将来の自分の軸を形づくる大きな財産になると確信しています。

 

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SAF グローバルアンバサダー
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月岡 遼

こんにちは!東京都出身の月岡遼です。
千葉大学法政経学部に所属しており、法律を専攻しています。
趣味はサイクリングで、最近は四国のしまなみ海道を走ったり、北海道の宗谷岬まで行って年越しをしたりしました。
アイルランド・ダブリンに留学してきました。
たくさんの人とコミュニケーションを取りながら、自分の視野を広げることを目標にしています。
ターム:
2025 Summer
留学先の地域・都市:
ダブリン, アイルランド, ヨーロッパ
出身大学:
千葉大学
出身国:
日本
学部学科:
法政経学部 法政経学科