【留学体験記】カリフォルニア大学バークレー校 大久保 賢哉さん 【帰国後】
2025年の夏、慶應義塾大学からアメリカカリフォルニア大学バークレー校のサマーセッションへ。SAFグローバルアンバサダー、 大久保 賢哉さんからレポートが届きました!
留学を決めたキッカケはなんでしたか?
理由は大きく二つあります。
一つ目は、英語に苦手意識があり、克服したいと考えていたからです。自分は今までの人生の中で、英語が苦手であるが故に逃してしまった機会が多くあり、将来的にも英語を不自由なく使えるようになりたいという強い想いがあったので、時間のあるこのタイミングでの留学を決心しました。
二つ目は、日々の生活に新たな刺激が欲しかったからです。それまでは正直、毎日家とキャンパスを往復して、週に何回かバイトに行って...のようなルーティーン化された生活を送っており、新たな経験をして普段の生活に何かモチベーションを得たいと強く考えていました。
今回の留学先を選んだ理由を教えてください。
まず、自分の学科が、春学期に留学に行きやすいように配慮された時間割となっていて、UC Berkeleyのサマーセッションの期間が本当にちょうどよくそのタイミングに合致したからです。
また、UC Berkeleyというコンピュータサイエンスの分野において権威のある大学で集中的に学ぶことができるというのは、これ以上ない貴重な機会であり、迷わず留学先として決心しました。
日本から現地滞在先までの道のりはどんな感じでしたか?
渡航費を節約するために韓国の航空会社を利用しました。乗り換え込みで合計で17時間ほどかかったと思います。
印象的だったのは、韓国からサンフランシスコに向かう便での韓国人の搭乗員が自分の拙い英語に対してにこやかに対応してくださったことです。それだけで韓国が好きになりました(笑)。
また、サンフランシスコに着くと、ひとまず到着できてよかったという安堵感を感じました。広大なアメリカ大陸で初めて感じた匂いは日本のものとは異なっており、今でも鮮明に覚えています。
留学先に実際に到着したあと、なにかイメージや印象に変化はありましたか?
Berkeleyに到着すると、そこには多種多様な人種の人々がいて、見たことのない道路や信号や店の姿があり、自分が今までいかに狭い世界で生きていたのかということを認識することとなりました。
留学先大学のオリエンテーションについて教えてください。
正直、オリエンテーションはかなりあっさりしていました。渡航前にZoomで小一時間、到着した後の学生証交付の流れなどを解説されるのみでした。
到着後のオリエンテーションは授業と重なっていたので参加しませんでした。
授業がある日の平均的な一日のスケジュールを簡単に教えてください。
7:30 起床
8:00 朝食
9:00~10:00 授業
10:00~12:00 図書館で課題
12:00 昼食(摂ったり摂らなかったり)
13:00~16:00 寮で課題
16:00~18:00 授業
18:00 夕食
19:00~24:00 課題やったりごろごろしたり
24:00 就寝
正直、課題漬けの日々でした!
サマーセッション中、どんな授業を選択されましたか?
とくに面白かった授業や苦手だった授業などはありましたか?
Javaを用いたデータ構造、アルゴリズムの授業とコンピュータセキュリティの授業を受けました。
コンピュータセキュリティの授業は現地の上級生向けの授業だったのでかなり大変でした。
Javaは日本でも学んでいたので内容の理解はそんなに大変ではなかったですが、ものすごい量の課題がありました。
授業の雰囲気はどうでしたか?
日本の大学との違いや、やりやすかった / やりにくかった部分があれば教えてください。
授業の雰囲気は意外と落ち着いていて、学部の性質上なのかもしれませんが思ったより日本と変わらなかったかなという印象です。
ですが、授業中に質問する学生が多くいたことには驚きました。
初歩的な質問をする人もいれば、高度な内容を質問する人もいて、各々自分の学習に真剣に取り組んでいるようでした。
わかる範囲で結構ですので、参加されたクラスの学生さんの国籍の比率を教えてください。
現地の夏休み期間ということもあり、現地の学生というよりは留学生が多かったです。
大体中国人5割、韓国人1~2割、その他3~4割という感じでした。
留学中、授業外で何か参加されたアクティビティはありますか?
現地のMeetupに何度か参加しました!日本語を学びたい外国人と英語を学びたい日本人が集まるイベントでした。
そこでたくさんの現地の人々と出会うことができ、そのうちの一人とロサンゼルスに行ったりもしました。
また、ご縁があってGoogleのオフィスに入れてもらう機会があり、現地で働いている人からお話を聞けたのは貴重な経験でした。
大学にはどんな施設がありましたか? その中でもよく利用した施設があったら教えてください。
Berkeleyは30を超える多くの図書館が有名ですが、もっぱら自分が利用したのは無料で使えるジムです。
日本のジムからすると信じられないくらい広い面積あり、それでも埋まってしまうくらいにはフィットネスの文化が根付いていました。
日本にいた頃からジムに通うのが好きだったのですが、現地の人々はやはりレベルが高く、気合が入りました(笑)。
滞在先(Accomodation)から大学までの通学はどうでしたか?公共の交通機関等は利用されましたか?
また、留学先エリアの交通の便はどうでしたか?
寮から大学は徒歩圏内で、歩いて5分程度でした。
また、Clipperカードという日本でいうところのsuicaやpasmoのようなものが配られ、なんと学生限定でバスで1時間かかるサンフランシスコまで無料で行くことができました。
他にも地下鉄もあり、比較的交通の便は良かったです。遅い時間まで利用できましたが、あまり治安が良くなくなってくるので控えました。
滞在先(Accomodation)についての良かった点や悪かった点があれば、それぞれ教えてください。
食堂と寮が異なる建物にあるのですが、それが近かったのは良かったと思います。
寮によっては遠いところもあるようです。また、自分は人数制限で参加することができなかったのですが、何度か寮内でイベントも開催されていました。
悪かった点は、強いて言えば洗濯をして乾燥するのに一回500円程度かかってしまうことです。それを除けば基本的に快適に過ごすことができました。
街の雰囲気はどうでしたか?また、治安はどうでしたか?
レストランやカフェが多く、さまざまな国の料理を楽しむことができました。
学生街なので基本はBerkleyの学生ばかりという印象です。
ですが、治安は良いとは言えず、たった5分の通学路でしたがホームレスは毎回数人見かけました。
授業のない日や週末は、主に何をして過ごしていましたか?
正直、課題が大量にあったので週末や休日も課題に追われていました(泣)。
ですが軽く友達とご飯を食べに行ったり、サンフランシスコに出掛けに行ったりはしました。
滞在先や大学の周囲にお気に入りのお店や場所があれば教えてください
自分は中国人の友達が多かったので、中華料理店に行くことが多かったのですが、大体どこに行ってもハズレはなかったです。
また、大学のすぐ近くにあるカフェstradaは席数が多く、屋外ストーブもあったので快適に過ごすことができておすすめです。
(そもそもサンフランシスコやバークレーは夏でも少し寒いです。)
渡航先ではどのような通信サービス(Simカード等)を使用されましたか?
Holaflyという会社のeSimを使用していました。月7000円程度でデータ無制限で使えました。
回線自体は全く問題なかったのですが、返金対応があまりよくなかったです...
留学先に持っていってよかったもの、そして逆に持ってきたけど必要なかったなと思ったものがあれば教えてください。
洗濯バッグと水筒は持って行って良かったです!
まず、部屋からランドリールームまでが遠いので洗濯バッグは必須です。また、Berkeleyはコンビニが少なくペットボトルを買うタイミングがあまりないのと、給水所が至る所にあるので水筒は持っていった方がいいです。
また現地では何を買うにしても高いので洗剤やアメニティは持っていった方がいいですね。
逆に本は読む時間があまりなかったので持っていかなければ良かったなと思います。
渡航時にいくらぐらい持っていきましたか?また、その金額は十分でしたか?
現金は現地の通貨で5万円分持って行きましたがほとんど使いませんでした。
向こうはキャッシュレス決済が主流なので現金を使おうとすると少し嫌な顔をされることもありました。
ですが、現地にいる間で円安が進んできた時などは現金を使っていました。
留学中、平均して月いくらぐらい使いましたか?
1~1.5万円程度だったと思います。ほぼ全て食費です。
ミールプランで1日2食はついているのでお金を使うとしたら友達とご飯を食べに行く時やClipperカードで無料にならないエリアに行く時の交通費くらいだと思います。
今回の留学は、就職活動に活かせそうですか?どのような点が活かせると思いますか?
正直まだ就活へのイメージがないのですが、大量にやってくる課題を対処する中で自分は自分が思っていた以上に努力を継続することができる人間だということに気づいたのでそこは活かせるんじゃないかと思います。
今回の留学を通して自身が成長したな、変わったなと思う面はありますか?
まず、自分に投資をすることの価値というものを認識しました。
自分は大学に入ってからはバイトやインターンを通して、他人に奉仕することが美徳であるとということをモットーに生活をしてきましたが、そこに割いていたリソースを全て自分に割くことで、2ヶ月間ほぼ休むことなく勉強を継続することができ、大きく知見を広げることができました。
他のことに拘束されない、ここまで恵まれた環境で自分と向き合うということは今後の人生においてできないかもしれないので、この経験は大事にしたいと思いました。
留学から帰国後の大学生活について教えてください
単位振替がうまく行ったので、よくある、「留学のしわ寄せで帰ってきてから忙しい!」、ということはないですね。
ちゃんと自分と向き合って学び続けることの重要さを学んだので、毎日3,4時間程度を自分の興味のある勉強に取り組むようにしています。
また、英語は相変わらず苦手な部分があるので英語学習も継続しています。
留学中、何かトラブルはありましたか?また、どうやって対処しましたか?
正直、びっくりするくらいトラブルはなかったです。
強いて言えば、入寮時に寮に関する説明がほとんどなかったので、ルームメイトと話したり、張り紙を見たりするなどして、寮の施設、ルールについては学びました。
今まで海外経験がなかったので気づかなかったのですが、自分は新しい環境で一人で生き抜くのが得意なのかもしれないです(笑)。
留学前と比べて、語学力は上がりましたか?
確実に英語力は上がったと思います。
特にリスニング力はかなり上がったのかなと思います。
ですが依然として他のスキルに関しては苦手意識を払拭できたわけではないので、これからも英語学習を続けて行きたいと思います。
「今から考えるとこれを留学前にやっておけばよかったな~」と思うことはありますか?
確実に英語学習ですね。もっとリスニングやスピーキング力を鍛えておけば現地の人との交友関係を広げられたかなとは思います。こ
れから留学に行くという方は英会話をたくさんしてから行くといいと思います。
留学を終えた今、今後の目標があったら教えてください
今回、2ヶ月という短い期間の留学だったので、もう一度、それも1年以上の長い期間留学に行ってみたいです!
その際はもっと現地の人々と関われるように万全な対策をした上で臨みたいです。
また、もっと自分のために生きていきたいというように感じました。
これは人それぞれ考え方があると思いますが、自分と深く向き合えるタイミングは今しかないように感じているので、少なくとも大学生活の間は自分の成長のために全力で精進していきたいです!
これから皆さんの「後輩」となる学生へメッセージをお願いします!
もし日々の生活に飽き飽きしていたり、何か新しい刺激が欲しいという方はぜひ留学に行くことをおすすめします!
自分の知らなかった一面に気付けたり、新しい視点で世界を見ることができるようになったりなど、たくさんの学びがあると思います!
皆さんのご活躍を応援しています!
レポートをありがとうございました!
世界トップレベル校の授業を受講されて、課題も大変だったかと思いますが、留学ならではの沢山の気づきがあったようですね。更に長期留学に挑戦してみたいとのこと、嬉しい限りです!
これからも応援しています!
大久保 賢哉
こんにちは!大久保賢哉です。
大学では情報工学を専攻しています。
空いている時間を見つけて一泊二日程度、ふらっと旅行に行くのが好きです!