SAFは、2023年3月9日(木)、駒澤大学深沢キャンパスにてSAF Annual Meeting 2022年度末年次総会を開催致しました。
本総会は、SAFネットワーク大学国際担当の教職員の皆様や関連団体のご担当者様にお集まりいただき開催しているものです。今年度はコロナ明け3年ぶりの対面での開催となりました。
今年はSAFアメリカ本部のVP for Strategy & New Business InitiativesであるAmber MercierとIES Abroad東京センターディレクターのCaleb Foaleも参加し、SAFのプログラム・学生サポートに関する報告や、IES 東京センターの受入状況、そしてこれからの留学について発表を行いました。
Agenda:
- Opening Remarks ご挨拶
- SAF Activity Overview and Annual Report SAF活動報告
- Overseas Language Programs: Trends 海外の語学プログラム:最近の動向
- SAF Program Review & IES Center Overview SAFプログラム及びIESセンター紹介
- Discussion, Q&A, Information Sharing ディスカッション、Q&A、情報交換
- 休憩
- Presentation: The Complexity of Student Needs in the post-COVID Environment 発表:複雑化するポストコロナの学生のニーズ
- Discussion, Q&A, Information Sharing ディスカッション、Q&A、情報交換
- Announcements ご連絡事項
- Closing 締めのご挨拶
SAF日本事務局活動報告
新型コロナウイルスの感染拡大以降初めて、対面・オンラインを交えたハイブリッド形式で開催。対面では31名(16大学2団体)、オンラインでは約35名(19大学)の皆様にお集まり頂き、お蔭様をもちまして盛会となりました。
総会では、まず駒澤大学国際センター長 真下祐一教授よりご挨拶頂いたあと、SAF日本事務局ディレクターのBrett Rummingerより10月に3人の新メンバーを迎え10人体制となったSAF日本事務局の2022年度の活動概要の報告が行われました。
事前に実施した44のメンバー大学・学部を対象としたアンケートでは、そのうち30の大学・学部からご回答頂くことができました。事前アンケートによると、2022年度の交換・協定派遣留学の渡航者は
- (中長期)半数以上の大学・学部で増加し、全体の26.7%が前年比200%以上の増加傾向にある
- (短期)半数以上の大学・学部で増加し、全体の36.7%が前年比200%以上の増加傾向にある
ことが明らかになり、ほぼコロナ前の水準まで戻りつつあるようです。
渡航者数を国別に見てみると、中長期・短期ともにアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、韓国の人気が高く、英語留学の根強い人気が伺えるとともに、早くからコロナ禍であっても国境を開いてきた国々への留学が目立ちます。
次に、SAF日本事務局アシスタントディレクター・プログラムアドバイジングのウェンゲル和加子より、近年の海外語学プログラムの動向について報告が行われました。
コロナ禍前より、欧米の大学付属の語学学校が財政難などにより閉校するところが増えているという話題に加え、それにとって代わるような語学プログラムの提供(IESセンターが運営する語学プログラム等)や語学+αなプログラムの提供、現地大学の急なプログラム編成・変更に対応すべく、さらに充実したサポートが不可欠であるという内容でした。
SAFとIES Abroad
SAF日本事務局アシスタントディレクター・大学リレーションズ・プログラム開発の藤本実千代からは、SAFのプログラムや出願の流れについて改めて解説がありました。
その中でIES Abroadと協働でプログラム開発を行っている「海外で学ぶ分野別短期研修」についても触れ、実際に2023年春季プログラム「アイルランドで学ぶコミュニケーションと文化」に参加された駒澤大学一年生、河野真由貴さんによる体験談の発表もありました。
IES Abroad東京センターディレクターのCaleb Foaleからは、世界各国のIES センターの活動内容やこれまで受入れを行った米大学の実例が紹介され、次いで、SAFアメリカ本部のVP for Strategy & New Business InitiativesであるAmber Mercierが中国のDuke Kunshan Universityのプログラムをケーススタディとして、大学ごとのカスタマイズプログラムを実施する利点とこれからの可能性について述べました。
留学とメンタルヘルス
コロナ以降より特に注視すべき問題となった留学中の学生のメンタルヘルスについて報告も行われ、実際にSAFがサポートを行った2つの例を挙げて学生のメンタルヘルスに対するサポートについての重要性を改めて強調しました。
海外大学では大学内に心理カウンセラーが在中していることも多く、メンタルヘルスケアの環境が整っているところがほとんどです。それでも言語的な壁や、そもそも留学先大学では対応しきれないようなケースは、SAFやIESが医療機関や外部専門家、保険会社、そして保護者の皆様と連携して対応していく必要があります。
SAFでは、新型コロナウイルスの感染拡大後ますます複雑化・増加傾向にあるサポートのニーズに応えられるよう、関係各所との連携をより一層強固なものにして尽力して参ります。
最後に、参加者によるディスカッションの時間が設けられ、留学生支援についてのアイデアや意見交換が活発になされました。よりよいプログラムの提供につながる様々なアイデアの発表があり、日ごろ話をすることがないSAFネットワーク大学の皆様同士の横の繋がりも生まれたのではないでしょうか。
今回、総会開始前には、SAF留学アドバイザーが駒澤大学の学生のために留学アドバイジング業務委託を担っている駒澤大学駒沢キャンパス内留学相談室のツアーも開催いたしました。ツアー中は多くの質問が飛び交い、留学カウンセリングの詳細やSAFと大学(国際センター)との連携について具体的な例を交えて留学相談の駐在委託について情報交換が行われました。
総会の来場者からは「SAFのサポート体制や活動内容について具体的に知ることができてよかった」「他の参加者との交流を通し、自大学の課題について改めて考えることができた」「SAFのサポートの内容を実例とともに学ぶことができ勉強になった」などの感想が寄せられました。