2025年3月9日(日)~3月23日(日)の期間中に開催された、春季の海外で学ぶ分野別短期研修。
その「ニースで学ぶ持続可能なツーリズム (Sustainable Tourism in Nice) 」プログラムに参加された 茶圓 七海 さんからレポートが届きました!

今回プログラム参加を決めた理由は何ですか?
外国の文化や景観と、その背景にある歴史に興味があったからです。
そして、この「持続可能なツーリズム」のプログラムでは、その土地の文化や景観の保護と観光産業とのバランスをどう取っていくかという問題を深く考えることができると考え、参加を決めました。
また、私は大学でフランス語を第二外国語として学んでいたので、少しでもフランス語を話す力がつけば良いなと考えたのも理由のひとつです。

現地到着後のオリエンテーションの内容や雰囲気を教えてください
オリエンテーションでは、現地のIESセンターの先生方が、今後の私たちの予定やニースについての様々な情報を分かりやすく教えてくださいました。
おすすめのカフェだけでなく美容室やスパなども教えてくださって、和やかな雰囲気のオリエンテーションでした。
また、フランスでの挨拶や基本的なマナー、緊急連絡先などもこのときに聞くことができて、とても安心しました。

現地でプログラム中のサポートは十分にありましたか?
現地のIESセンターの方々がいつも気にかけてくださったおかげで、安心して過ごすことができました。
自由行動の日の帰りに乗ろうとしていたバスが来ず困っていたときも、緊急連絡先に電話したらIESセンターの方が解決策を提案してくださり、問題が完全に解決するまで電話でサポートしてくださいました。
それだけでなく、随所で私たちを安心させるような言葉をかけてくださり、気遣いに感動しました。

プログラム中、一番楽しかった・印象に残ったアクティビティ・イベントは何ですか?また、それはなぜですか?
ペタンクがとても楽しかったです。
ペタンクとは、2チームに別れて色のついた小さいボールに向かっていくつかの金属の球を順番に投げ、どちらのチームが投げた球の方がより小さいボールに近かったかを競うスポーツです。
私たち日本の学生はほとんどがやったことがなかったので上手くできるか不安でしたが、いざやってみると誰でも簡単に楽しむことができ、ペタンクを通して友達や地元の方との絆を深めることもできました。

プログラム中、一番楽しかった・印象に残ったフィールドスタディー(会社見学など)は何ですか?
サン=ポール=ド=ヴァンスという街を訪れたことがとても印象に残っています。
この街は、山の上にある城塞に囲まれた小さな街で、昔この街の人々が海賊からの襲撃から身を守るために作った仕掛けがたくさん残されていました。
街の中は、狭い路地沿いにお店がたくさんあってとても素敵な景観でした。
また、多くの芸術家が泊まる代わりに作品を残したという魅力的なホテルもありました。

プログラム中、印象に残ったゲストレクチャー(ゲストスピーカーを招いての講義)は何でしたか?それはなぜですか?
ゲストレクチャーでは、Climate Fresk Workshop というものをしました。
このワークショップでは、観光業が環境にどのような影響を及ぼし、その結果どのような問題が起きるかということを、いくつかの班で出来事や問題が書かれたカードを並べることによって、順序立てて理解することができました。
大きいスケールの問題も、それが起きるまでのプロセスをたどることで、根本的なことに目を向けられるということが分かりました。

英語でディスカッションまた会話する機会は多くありましたか?
授業では、基本的に英語で質問をしたり感想を述べたりします。
特に、最終発表のプレゼンテーションは全て英語で行いますが、発表するだけでなく他の班の発表を聴いて質問をすることが求められています。
聴いていた人の質問によって軽いディスカッションが生まれることもあるので、積極的に発言することが大事だと感じました。

最終発表(プレゼンテーション)の内容を簡単に教えてください
地中海沿岸の地域どこか一つと、日本のどこかの地域一つを選んで、比較しながら持続可能なツーリズムについて考えるといったものでした。
私たちの班は、環境、外国資本、観光客の人口増加の3つの観点から、ニースと北海道のニセコ町を比較しました。
それぞれの観点における問題を解決するために、自分たちは観光客としてどのようなことができるかを考え、発表しました。

自由行動の日(土日)はどのように過ごしましたか?
土曜日は、ニースの街の色々な場所を巡りました。
市場やお店でショッピングをしたり、教会に行って静かな時間を過ごしたりしました。
日曜日は、ニースからバスで20分くらいのところにあるエズという街に行きました。
ニースは海の近くでしたが、エズは山の上にあります。
小さな路地を歩いて、頂上にある熱帯植物園に行ったのですが、そこから眺める海がとても綺麗でした。
また、サーモンやクレープなどその土地らしい食べ物もたくさん堪能することができました。

滞在先での生活はいかがでしたか?(設備や、自炊をどのようにしていたかなど)
滞在先のホテルはとてもきれいで、快適に過ごすことができました。
ホテルの方も親切で、足りない備品などもすぐに用意してくださってとても助かりました。
食事は、近くのスーパーで買ったものをそのまま食べていましたが、料理が得意な友達がいたので夜ご飯を作ってもらうこともよくありました。
また、スーパーで自分が買ったものを友達とお裾分けし合ったのもとても楽しかったです。

現地に持って行ってよかったと思うものはありますか?また、持っていけばよかったと思うものがあれば教えてください
私は料理をあまりしないので、レトルト食品やパックご飯を持っていったのは良かったと思います。
しかし友達は、現地ならではの食材で料理を作ったり、どんなものか分からない飲み物にチャレンジしていたりしていて楽しそうだったので、日本からは食べ物を何も持っていかず現地で調達するのも面白そうだなと思いました。
それと、シャンプーやリンス、ビニール袋、洗剤などの基本的に生活に必要なものは持っていっておいて良かったです。

2週間という短い期間でしたが、今回の留学先国で気づきや発見はありましたか?(文化の違いなど)
また、その国の魅力を教えてください
関わる人みんなが優しくてとても驚きました。
店員さんでもホテルの方でも、私たちに分かるように英語で丁寧に対応してくださいました。
また、フランスでは挨拶を大事にしているのかもしれないと思いました。
日本では、お店に入るときや会計のときお客さんは何も言わないことが多いですが、フランスでは顔を見合わせてしっかり挨拶をしていました。
このようなところもフランスの魅力の一つだと思います。

現地でお気に入りのお店や場所はありましたか?
講義を受けていたIESセンターの近くにあるカフェによく行っていました。
ニースは全体的に日本よりも物価が高かったのですが、このカフェは他のお店よりもリーズナブルで、店員さんも優しく入りやすいお店だったので、とても気に入っていました。
それから、ホテルから少し歩いたところにあるパン屋さんにもよく行きました。
このパン屋さんのチョコエクレアがとても美味しくて、滞在中に2回も買いに行きました。

今回のプログラム参加経験は、ご自身に何か影響を与えましたか?
プログラムのテーマでもあった「持続可能なツーリズム」について、自分の考えを深めることができました。
これまで私は、環境問題のようなスケールの大きい問題に対して当事者意識が薄く、知識もほとんどありませんでした。
しかし、講義で観光業に伴う問題を知り細かく分析して考えたことで、私たちはどうすべきなのかを考えることができました。
また、実際に様々な場所を訪れその土地の歴史やエピソードを聞いたことで、受け継がれた文化や街を守ろうとよりいっそう思うようになりした。

最後に、分野別短期研修への参加を考えている方にメッセージ(お勧めポイントなど)をお願いします!
少しでも留学やプログラムの分野に興味があれば、思い切って参加することをおすすめします。
積極性や英語力、そして問題について考える力などを伸ばして、様々な面で成長できます。
また、自由度が高いので、空き時間を有効に使うために自分で調べて行動できるようになります。
そして、この留学では素晴らしい出会いがたくさん待っています。
フランスで出会った人たちや、2週間一緒に過ごした友達との出会いを大切にしていきたいです。


茶圓 七海
中央大学文学部の茶圓 七海です。
大学では、ドイツの歴史や文学などを専攻しています。
2025年の春に行われた「フランス・ニースで学ぶ持続可能なツーリズム」のプログラムに参加しました。
世界中の色々な国を訪れてみたいです!✈️🌏