2025年3月9日(日)~3月23日(日)の期間中に開催された、春季の海外で学ぶ分野別短期研修。
その「ニースで学ぶ持続可能なツーリズム (Sustainable Tourism in Nice) 」プログラムに参加されたY.Mさんからレポートが届きました!
今回プログラム参加を決めた理由は何ですか?
今まで長い間将来の夢として抱いてきたツアープランナーというお仕事を、大学生となって具体的に就職先として考えた時に、本当にこの仕事を目指して良いのか漠然と不安に感じていました。
私が中学生から高校生のときに経験したコロナ禍が、当時の観光業界に大打撃をあたえていたのも不安要素の一つでした。
そんなとき、SAF分野別短期研修の広告を見て「サステナブルツーリズム」が学べるプログラムがあることを知りました。持続可能な観光のお仕事とはどのようなものか、将来を考えるヒントになると確信したため、参加を決めました。
現地到着後のオリエンテーションの内容や雰囲気を教えてください
参加者の学生たちはだんだんと緊張がほどけ、長時間のフライトの疲れを感じてはいましたが、それ以上にみんな到着の喜びとこれから経験できることに対する興奮に満ちているようでした。
和やかな会話が弾んできたころ、センターの先生方が自己紹介をしてくださりました。
先生方はどなたも明るく笑顔が素敵ではっきりとした発音で話してくださったため、学生の不安もこのときかなり減ったように感じます。
現地でプログラム中のサポートは十分にありましたか?
言語についてのサポートはとても手厚かったです。
教室での授業もガイドさんがつく課外活動も、通訳の方がかなりの頻度できてくださり、わかりにくい専門用語や現地の歴史を、私たちにわかりやすいよう解説してくださりました。
また、安全面に対するサポートも、慣れない海外での生活に非常に役立ち、ありがたかったです。
プログラム中、一番楽しかった・印象に残ったアクティビティ・イベントは何ですか?また、それはなぜですか?
現地のガイドさんによるニースの市場めぐり。
ガイドさんがとにかく話し上手で、ジェスチャーもチャーミングだったので見ていても聞いていても楽しかったです。
また、内容も市場めぐりだったので色鮮やかな花やアートにうっとりしました。
街中を散歩したのも、建物が昔のフランスのままだったため美しく、充実した時間でした。
プログラム中、一番楽しかった・印象に残ったフィールドスタディー(会社見学など)は何ですか?
シャガール美術館見学です。
大学で「西洋の美と芸術」という講義を履修していたため、その講義の課題として自分が興味をもってレポートを書いた宗教画の主題である「イサクの犠牲」と同じ内容とみられる絵をシャガール美術館でも見つけ、とても嬉しかったです。
レポートで書いたレンブラントの「イサクの犠牲」とシャガールの描いたものの違いを観察できて大変面白かったです。
プログラム中、印象に残ったゲストレクチャー(ゲストスピーカーを招いての講義)は何でしたか?それはなぜですか?
ニース展望台で私たちを案内しながら施設について解説してくださったゲストのことが印象に残っています。
私自身天文学にはあまり親しみがなかったのですが、その方のお話は、興味や知識がなくても面白く感じるほどわかりやすかったです。
また、その方自身がとても天文学が好きで、この仕事に誇りを持っていらっしゃることが伝わってきました。
英語でディスカッションまたは会話する機会は多くありましたか?
あまり多くなかったのでもう少し多く機会やそのための時間を取ってくださるともっと理解が深まったと思うしありがたかったです。
最終発表(プレゼンテーション)の内容を簡単に教えてください
地中海沿岸のニースとよく似た環境をもつ日本の地域として、私たちグループは沖縄県を挙げ、珊瑚礁をはじめとする環境に対して、観光者たちに求められる配慮などを考え、まとめました。
私はニースと西表島それぞれに位置する国立公園を比較し、絶滅危惧種の保護に対する考え方を発表を行いました。
質問が多く寄せられ、刺激的でとても良い経験になったと感じています。
自由行動の日(土日)はどのように過ごしましたか?
ニースから高速列車で約40分のカンヌを訪れ、カンヌ国際映画祭の雰囲気を感じたりニースより大きな市場での買い物を楽しんだりしました。
特に心に残ったのはカンヌの文字が掲げられた丘の上にある教会のなかで祈りを捧げたことで、美しいステンドグラスを眺めながら、時間を忘れて静かな空間に身をおけたことはとても幸せでした。
滞在先での生活はいかがでしたか?(設備や、自炊をどのようにしていたかなど)
無料で毎日おいしい水が頂けたことが本当にありがたく、飲料水への不安が全くありませんでした。
徒歩3分未満で大きなスーパーマーケットがあるアパートメントホテルだったため、一日中歩いて自炊する元気が無くても、スーパーで買った安くて美味しいバゲットに野菜と生ハムを挟めばおしゃれなご飯ができました。
現地に持って行ってよかったと思うものはありますか?また、持っていけばよかったと思うものがあれば教えてください
- 水筒
- 洗濯ネット
- ハンガー
- サングラス
- フランス語日常会話の本
- モバイルバッテリー
- 現地の細かい小銭
- 小さめのノートや手帳
2週間という短い期間でしたが、今回の留学先国で気づきや発見はありましたか?(文化の違いなど)
また、その国の魅力を教えてください
いろんな専攻の子と過ごせて、現地の果物や海洋生物などそれぞれが興味を持つものの違いが面白く、自分自身の興味が広がるきっかけになりました。
また、海外で過ごしたからこそ、飲食店でのおもてなしの質の高さなど、日本の良さも再発見することができました。
フランスの人は衣住食全てにおいて、人生を楽しむのが上手な人たちだと強く感じた2週間でした。身につけるものがシンプルなのに品があって、建物の中も外も写真を撮りたくなる物ばかりで、食事も楽しそうにしているのが印象的でした。
現地でお気に入りのお店や場所はありましたか?
- カンヌでビスケットの匂いがする香水を買いに2回訪れた土産物屋さん
- 市場でラベンダーの砂糖菓子を売っていたおじさんのお店
- IESニースセンターの三軒ほど隣にある安くてサービスの良いカフェ
今回のプログラム参加経験は、ご自身に何か影響を与えましたか?
目指したかった観光業が、一層魅力的になりました。
自分が本当にしたかったことはこれだ、と授業でサステナブルツーリズムの例として、小豆島が紹介されたときに感じました。
小豆島の観光は、自分の地元に近いこともあり、本を読むなどして知ってはいたが、訪れたことがなかったので、近いうちに訪れて実際に島の人たちとふれあいたいと感じています。
最後に、分野別短期研修への参加を考えている方にメッセージ(お勧めポイントなど)をお願いします!
自分の気持ちに正直に、行きたいという思いをもてば動いてみるのが一番いいです!
手続きや海外で過ごすことへの不安もあるかも知れませんが、SAFほどいろいろな面で手厚くサポートしてくれる留学プログラムはないと思います。
初めての海外になる方も、何度か海外に行かれたことがある方も、間違いなく楽しめるし、かけがえのない経験になるはずです。
ぜひ、参加してみてください!

Y.M.
こんにちは!
幼い頃から観光に関わるお仕事に興味があって、このたびIESニースセンターでの2週間で観光学を学びました。
海外で何かをまなぶことは、想像もできなかった自分の「好き」を見つけられるきっかけになります。
不安やわからないことは、いっぱいあって大丈夫。わたしも同じでした。
その不安を少しでも減らせるお手伝いができましたら嬉しいです☀