2023年夏、東京女子大学からアメリカのアーカンソー大学へ留学中の佐々さん。
留学生活が始まって約半年。最初の学期の振り返りや、現地での生活の様子を聞いてみました。
授業がある日の平均的な一日のスケジュールを簡単に教えてください
<授業が多い日>
8:00 起床
8:35 ELAC(ライティングのクラス)
10:25 PHIL(哲学入門のクラス)
10:45 お昼ご飯、休憩
11:35 移動
14:00 ART(写真のクラス)
16:45 移動
17:30 夜ご飯
18:30 図書館で勉強
23:30
24:30 就寝
<授業が少ない日>
9:00 起床
9:30 HOSP(ホスピタリティーのクラス)
10:45
朝は苦手ですが朝に授業を入れないとお昼まで寝てしまいそうだったので、朝早くから授業を入れました(笑)
どの授業も課題が出るので、空いている時間は基本図書館で課題や授業の予習復習をしていました。
授業が1つしかない日の午後は、買い物に行ったり、部屋で息抜きをしたり、友達とカフェに行って課題をしたりすることが多かったです。
今期おもしろかった授業や、苦手だった授業があったら教えてください
ホスピタリティーの授業は元々興味があったので面白かったですし、ためになりました。ホテルやレストラン、カジノなど幅広いホスピタリティー業界の分野を扱い、その分野の歴史や現状、課題点などを学びました。特にカジノなどは日本にあまり馴染みのない内容だったので、興味深かったです。
また、カントリークラブの授業ではゴルフをするときにクラブによっては仕事の話をしてはいけないという規則があるなど、日本との違いを知ることができて面白かったです。なにより教授が私たちと会話をするように説明をしてくださったり、ハロウィンの日の授業では教授自身が仮装をして授業を行ったり、とにかく授業が堅苦しくなかったので、憂鬱になることなく授業を受けることができました。
苦手な授業は写真の授業です。学生の意見交換を中心に授業が進んでいくため、授業についていくのが大変でした。
教授が生徒に説明するときの話し方と違い、学生の発言はスピード感も文章の砕け具合も全く違ったため会話の内容を理解することが難しかったです。
また挙手制ではなかったため話題がコロコロ変わり、発言をするタイミングを失ったり、言おうとしていたことを先に言われてしまったりしたので、この授業には苦手意識を感じていました。
また、ライティングの授業も苦手でした。課題が重く、1000文字以上のエッセイを書かなければいけなかったのですが、剽窃等の不正行為に非常に厳しいので、意図せず違反してしまわない様に細心の注意を払う必要がありました。
また、エッセイを書く際に論文を10個ほど読まなければいけなかったのですが、英語の論文を読むのに私はとても時間がかかったので苦労しました。書き終えたエッセイは授業中に小グループでpeer reviewをするのですが過半数が院生の生徒で、なんとなく自分の文章を幼稚だと思われたくなくて変に気を張ってしまっていました(笑)
期末には10分間のプレゼンがあり、台本を見ずに堂々と生徒の前で発表する必要があったため非常に緊張しました。
いつも授業で活発に発言をする生徒ですら、このプレゼンでは緊張で頭が真っ白になり泣いてしまった場面もあったので、私以外の生徒もこのプレゼンは大変だったのではないかと思います。
授業の雰囲気はどうでしたか?日本の大学と異なる点はありましたか?
授業は堅苦しくなく、良い意味で緊張感がなかったです。
日本と異なる点は、授業に意欲的で積極的な生徒が多く、意見交換が活発だったことです。
中には教授が意見を求めていなくても自分の考えを話し出したり、教授がもう十分だから話を終わってくれと頼むほど主張が激しい人もいて面白かったです(笑)
アーカンソー大学の生徒から見習いたいと思った点は、分からないことを分からないままにせず直ぐに質問をするところです。
日本では分からないということが恥ずかしいこと、とみなされる風潮がある様に感じ、人前で質問をすることはハードルが高いと感じますが、アメリカでは些細なことでも質問しやすい雰囲気でした。
わかる範囲で結構ですので、今期の学生さんの国籍の比率を教えてください
大体ですが、白人80%、ヒスパニック6%、黒人5%、混血3%、アジア系2%、その他4%のような比率です。
今期、授業外で何か参加されたアクティビティ(Movie night等)はありますか?
第一回留学体験記で少し記載しましたが、渡米後1週間はA-WEEKという大学主催のイベントがあり、Movie Nightなど毎日イベントに参加していました。
A-WEEKが終わっても毎日何かしらのイベントが行われていて、気が向いたときに参加するようにしていました。
JSA(日本人や日本が好きな学生によって構成されている団体)が主催しているイベントに参加した際は、外国の方が日本食や日本文化を楽しんでいるのを見て、日本の良いところを改めて感じることができましたし、日本人であることに誇りを持つことができました。
また、留学生はアメリカに住んでいる家族の家にお邪魔して食事をする機会を与えていただけるので、本場のThanksgivingを体験することができ、非常に貴重な体験ができました。
留学先大学にはどんな施設がありましたか?よく利用した施設があったら教えてください
ジム、図書館、ライティングセンター(ライティングの添削やアドバイスをしていただけるところ)、カフェ、コンピューターセンターなど、様々な施設がありました。
その中でもよく利用した施設は、図書館とコンピューターセンターです。
図書館は夜遅くまで空いており、特にテスト期間は多くの学生が図書館に籠って勉強をしています。雑談ができる階と静かに勉強をする階で分かれているため、その日の気分に合わせて階を変えられるのがお気に入りでした。ソファーや個室などもあるため非常に快適だと思います。
また、私は留学中に自分のlaptopが壊れてしまったので、コンピューターセンターも頻繁にお世話になりました。
コンピューターセンターでは、無料で制限なくlaptopを借りることができるので毎週借りに行っていました。
大学内に食堂(カフェテリア)はありましたか?あった場合、その料金設定はどうでしたか?
食堂はキャンパス内にいくつかあり、バイキング形式の食堂から、色々な飲食店が一つに集まっている食堂などがあります。
またアメリカン料理、メキシカン料理、アジアン料理、ハラル料理など様々な種類の料理があったり、ベジタリアンの人のためのメニューがあったりしました。
料金はそこまで安くはないのですが、私は留学費用に含まれていたミールプランという、1週間に10食まで食べられるプランに入っていたので、友達と外食をするとき以外はその10食内で基本やりくりするようにしていました。
周りの友達のほとんどが私と同じミールプランを使っていました。
滞在先から大学までの通学はどうでしたか?交通機関等は利用しましたか?
私はHolcombe Hallというon-campusの寮だったので非常に通学しやすく、徒歩5分以内で図書館や主要な教室まで行くことができました。
off-campusに住んでいる友達は朝早くに(時間通りに来ない)バスに乗って毎日通わなければいけなくて大変そうでした。
私は自分が行きたいタイミング、帰りたいタイミングで気軽に図書館や食堂に行けたので、本当にこの寮で良かったと思いました。
洗濯設備はどうでしたか?
洗濯は寮にある洗濯機と乾燥機を使用していました。
使用するのにお金がかかりますが、留学費用に洗濯料金も含まれており、私はその金額内でやりくりすることができました。
機械に問題はありませんでしたが、洗濯機、乾燥機それぞれ4台ずつしかないため混み合ってしまい、自分が洗濯したいタイミングでできないことが多かったです。
滞在先についての良かった点や悪かった点があれば、それぞれ教えてください
寮のいい点は通学の楽さとコミュニティーを広げやすいことです。
特に、私が住んでいた寮は留学生が多く、先ほど記載したJSAの日本のイベントをはじめ様々な国際的なイベントがこの寮で行われていたので他の生徒よりも気軽に参加しやすい環境だったと思います。
また、ルームメイトや寮の生徒との交流も期待できることが寮のいい点だと思います。
街の雰囲気はどうでしたか?また、治安はどうでしたか?
街は落ち着いた雰囲気で、治安も良いと思います。
キャンパス内だからということもありますが、夜遅くに1人で図書館から寮に帰る際も怖い思いをすることはありませんでした。
都会とは違いホームレスは少なく、無料バスの中にホームレスが乗っていたことがありましたが、喋りかけてきたり危害を加えることはなかったです。
交通の便はどうでしたか?
交通の便は良いとは言えないと思います。
無料バスを利用して周辺のモールやスーパーに行くことはできますが、どこに行くにも大体30分以上かかります。
また空港までは車で35分ほどで行くことができますが、無料バスが通っていないためウーバーを使うとそれなりに値段がかかります。
休日はどのように過ごしていましたか?
休日のどちらかは課題をするようにしていました。
友達も課題に追われていたので、車でカフェに行って一緒に勉強をしたり、その後夜ご飯を食べに行ったりしました。
徒歩圏内で遊べる場所は正直限られているのですが、友達が車で色々な場所に連れて行ってくれたので、大学があるNorth-West Arkansasの有名な場所はほとんど制覇できたのではないかと思います!(笑)
滞在先や大学の周囲にお気に入りのお店や場所があれば教えてください
私のお気に入りの場所はEureka SpringとSquare Gardenです。
Eureka Springは歴史のある観光地でダウンタウンには沢山のレストランやカフェ、雑貨屋があります。
East by Westという雑貨屋は会計時にうさぎがレシートやクレジットカードや商品を店員の代わりに渡してくれるというユニークで可愛いお店だったので是非行ってみて欲しいです。
また、ダウンタウンから少し車を走らせたところにあるErimilio’sというイタリアンレストランは何を食べても美味しく、特にティラミスはアメリカとは思えないほど甘さが控えめで人生で食べたティラミスの中で一番おいしかったです!
Square Gardenは、火曜日と土曜日の朝にFarmer’s Marketが開催されていたり、秋から冬にかけてはイルミネーションを見ることができます。周辺の雑貨屋さんには可愛い商品やアーカンソー限定の商品が沢山あるのでお土産はほとんどここで買いました。
第2回のレポートをありがとうございます!
授業や地元のお店について詳しく教えて頂きありがとうございます!
「アメリカとは思えないほど甘さが控えめ」という表現に笑ってしまいました。確かに貴重ですよね、歯が解けそうにならないスイーツ……!
3回目のレポートも楽しみにしています!
佐々 美咲
こんにちは、佐々美咲です!
東京女子大学現代教養学部国際英語学科に在籍しています。趣味は音楽を聴くことと、バスケットボールです。