【留学体験記】セント・メリーズ大学 大久保 渉さん【第4回】

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大久保 渉
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2023年春学期、関西学院大学からカナダのセント・メリーズ大学への留学を終えた大久保さん。

留学を終えての振り返りや、これから留学する方へのメッセージなどを伺いました!

 

渡航時にいくらぐらい持っていきましたか?また、その金額は十分でしたか?


現金・デビットカードの両方を合わせて40万円程度持っていきました。

渡航直後は出費がかなりかさみましたが、それを対処するのに全く問題ないくらいの額でした。

 

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留学中、平均して月いくらぐらい使いましたか?
 

旅行費・ホームステイ費を除き、日本円で7~8万円程度使いました。

やや頻繁に外食をしましたが、服等にはあまりお金をかけませんでした。


カナダはやや物価が高いですが、意識的に節約をしようとすれば十分に出費は抑えられる、と感じました。
 

 

 

留学することは就職活動において懸念材料でしたか?

懸念材料ではありませんでした。

留学経験が評価されるかどうかは業界・業種や各企業様に依ることではありますが、それが自身にとって不利に働くかもしれない、とは考えていませんでした。

しかし一方で、「留学を通してこういったことを学んだ」と言えるよう、色々な経験を積むようにすることを意識していました。

 

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留学先で就職活動に関するイベント等に参加されましたか?参加された場合、どんな感じでしたか?

特にしていません。
 

 

今回の留学は、就職活動に活かせそうですか?どのような点が活かせると思いますか?
 

今回の留学経験は、今後の就職活動の大きな支えとなると感じています。

自身のアピールポイントが増えた点はもちろんのこと、海外経験を積んで自己理解が進んだ点、今後のキャリアへのイメージ・自身が求める働き方がより明確化された点が活かせるのではないか、と考えます。

 

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今回の留学を通して自身が成長したな、変わったなと思う面はありますか?

多様性を受容しようとする姿勢が深化した面です。

移民が多く、国の歴史自体も浅いカナダでは、文字通りいろいろな人を見かけました。外面的な点では、色々な肌の色、髪型、服装など。

内面的な点では、様々な信条、宗教、考え方、個々人の文化的背景など。日本国内に比べ、こういった点における多様性は明らかに大きかったです。

これを通し、「人を見かけで判断しない」、「他人の意見に優劣・良し悪しをつけない」、「自身にとって身近でないものを敬遠しない」、などといった考えが自身の中で以前よりも強くなりました。

これらはすべて当たり前のことですが、しかし実際に人間的多様性に触れた経験を通し、その度合いが大きく変化しました。
 

 

留学から帰国後の大学生活について教えてください

留学中に習得した英語運用能力を低下させないよう、積極的にオールイングリッシュの授業や留学生が絡むボランティア活動に参加していきたいと考えています。

また、現地で知り合った方々とオンライン上で交流を続け、今後とも関係を続けます。

 

 

留学中、何かトラブルはありましたか?また、どうやって対処しましたか?

スペイン旅行を終え、カナダに戻ってくる際に乗り継ぎ便を逃してしまったことがあります。

ポルトガルにて便を逃し、結果的に代わりの便・滞在用のホテルを無事に用意してもらえたのですが、当時は非常に動揺しました。

空港の職員に起こったことを話し、今後の処理がどのようになるのかを細かく伺ったことを覚えています。

職員の方に事情を説明し、これからどうすれば良いのかを聞く。

やること自体は複雑ではありませんでしたが、異国の空港で、「今後どのようなことが起こるか全く分からない」という思いを持ちながらのことでしたので、ものすごく緊張しました。

 

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留学前と比べて、語学力は上がりましたか?
 

大きく向上しました。特に上がったのは、「英会話力」です。

一概に「会話する力」と言っても色々な側面がありますが、「相手の言ったことに対する意見を形成し、応答する速度」・「スラング的に利用されている言葉への理解度」・「現地で共通認識的に用いられるジョークへの理解度」などといった側面が向上した、と感じています。

「発音の正確さ」などといった基礎的なものに加え、長期の留学を通し、上記のような側面における能力を向上させることができました。

 

 

「今から考えるとこれを留学前にやっておけばよかったな~」と思うことはありますか?

特にありませんが、強いて挙げると「スター・ウォーズシリーズを鑑賞しておくこと」です。

留学先が北米であったことも関係しているのかもしれませんが、多くの現地人がスター・ウォーズ好きでした。会話の中にスター・ウォーズ関連の話題が上がることもあり、そういった際には「観ておけばよかった」と感じることが多かったです。

 

 

留学を通して発見したことを一つ教えてください。留学先のことでも、日本のことでも、ご自分自身のことでも構いません。

自分が想像している以上に世界は広かった、ということです。カナダでの留学、そしてその他の国への旅行を通し、色々な、「自分の知らない世界」を発見しました。

 例えば、バンクーバーに旅行していたときのことです。私は初めて薬物中毒者を見かけました。私の憶測にすぎませんが、恐らく彼らは大麻よりももっと強いものを使用していたのだと思います。また、スペインでの旅行を通し、カナダ国内よりも強い人種差別的価値観に触れました。

こういった記述を通し、私は「どこどこに住んでいる人はこんなひと」、といったような典型化・過一般化をしたいわけではありません。

しかし、これらの場所に行き、こういったものを見た・感じたことは大変貴重な体験でした。非常に衝撃的で、そして「自分が知らない世界」の存在を私に発見させた経験でした。
 

 

留学を終えた今、今後の目標があったら教えてください
 

留学を通して発見したこと・学んだことを忘れないようにすることです。

「今回の留学を通して自身が成長したな、変わったなと思う面はありますか」という質問)に対し、私は「多様性を受容しようとする姿勢が強くなった」と回答しました。

この変化の理由の大部分は、カナダという国で長い時間を過ごしたことにあります。故に、日本で日常を送るにつれて、こういった変化・学びへの意識は自然と薄れていくことでしょう。

上に挙げたもの以外にも沢山のものが、時間とともに失われていく・忘れられていくと思われます。「忘れないこと」は極めて単純ですが、しかし非常に重要です。

学んだこと一つ一つの大切さを幾度も再認識し、努めて忘れないようにすること。これが私の目標です。

 

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これから皆さんの「後輩」となる学生へメッセージをお願いします!

留学は、その先に幸せや楽しさが確約されているものではありません。

自身の理想・思い描いていたものと現実との乖離が大きすぎて苦しくなるかもしれません。

SNS上で見られるようなキラキラしたものではないかもしれません。留学を終えたとき、「失敗した!」という感想を抱くかもしれません。

でも、それでいいんじゃないでしょうか。

留学は、旅行ではありません。外国で生活をしていくことです。日本での生活がそうであるように、留学中の毎日が、そのすべてが幸せで満たされていなくとも良いのです。

酸いも甘いも味わった経験は、間違いなくあなたを大きく成長させることでしょう。

人々が十人十色の生活をするように、留学生活も十人十色で良いのです。

「試しに留学やってみようかな」という気軽な気持ちで、とりあえず日本から飛び出してみてください!

行動の結果に満足できなくても、きっと「行って良かった」と思えるはずです。
 

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帰国後レポートをありがとうございました。

山田さんが書いてくれた通り、留学を通して困難に立ち向かう経験が、生きていく上で必要なスキルにつながるのだと、再確認させてくれました。

これからも応援しています!!

 

学生のプロフィール写真

大久保 渉

こんにちは!大阪生まれ、大阪育ちの大久保渉(わたる)です。 
大学では文学部に所属しており、アメリカ文学を専攻しています。剣道・読書・コーヒ ー・旅行・散歩などが趣味で、最近はスペインで 1 人旅をしました! 
現在は留学先(ハリファックス)の地元の剣道クラブに所属しており、海外でも剣道を楽しんでいます。 

ターム:
Spring 2023
留学先の地域・都市:
出身国:
日本
学部学科:
関西学院大学 文学部 文学言語学科 4年