2023年春学期、関西学院大学からカナダのセント・メリーズ大学へ留学中の大久保さん。
留学生活が始まって約半年。最初の学期の振り返りや、現地での生活の様子を聞いてみました。
授業がある日の平均的な一日のスケジュールを簡単に教えてください
提出時期が丁度学期の変わり目の時期でしたので、両方の学期について記述します。
① スプリングターム(語学学校(週5)+学部授業(週2))
6時 起床
8時半~11時半 語学学校での授業
13時半~16時半 大学での授業
17時半前後~ 宿題・復習
20時前後 帰宅
23時~24時ごろ 就寝
大学の授業が無い日は出かけたり、予習をしたりしていました。
スプリングタームは日本の大学で言うところの集中講義期間のようなもので、取る授業にも依りますが、かなり忙しかったです!
② サマーターム(語学学校(週5)のみ)
6時 起床
8時半~11時半 語学学校での授業
13時半頃~ 課題・復習
16時頃~ 自由時間(勉強、出かけるなど)
20時前後 帰宅
23時~24時ごろ 就寝
今期おもしろかった授業や、苦手だった授業があったら教えてください
Introduction to Social Psychology (社会心理学入門)が面白かったです。
「各状況における人間の気持ち・行動の変化とそのメカニズム」がざっくりとしたその主題であり、皆が経験したことのあるような身近なテーマ・状況が多く取り上げられていました(「吊り橋効果」も言及されていたものの1つです)。
「何となく」で抱いていた感情・取っていた行動の理由が論理的に説明されており、非常に興味深かったです。特に「差別や偏見」、「自己認識の方法」、「魅力と人間関係」の3項目についての授業・教科書の内容が面白かったです。
授業の雰囲気はどうでしたか?日本の大学と異なる点はありましたか?
本項目においては、大学(学部)での授業について記述させていただきます。
雰囲気は日本の大学のものよりもやや活発、という印象を受けました。「授業に積極的に参加しようとする学生の割合」は日本のそれよりも明らかに大きく、授業内での生徒―教授間のやりとりが頻繁に行われていたのもこれの原因なのでは、と考えます。
ここで見られる積極性の違いには様々な理由(文化など)があるのだと思われますが、恐らく1番の理由は「授業の難易度」です。教授はレジュメ・授業パワーポイントなどを用意せず、全て口頭で授業を展開。かなりのページ数教科書を読むことが予習として要求され、予習なしで授業を受けると内容が理解不能、といった状況に陥ります。
私の主観的な意見ではありますが、「積極的に授業に参加することを通し、授業内容への理解を深化させること」が生徒間で浸透しているのではないか、と考えました。
わかる範囲で結構ですので、今期の学生さんの国籍の比率を教えてください
語学学校では
日本人7: 韓国人など、日本人以外のアジア系 2: その他 1
大学、私が受講していた授業では
日本人、中国人などのアジア系 5: カナダ人を含むその他の学生 5
このような形であったかと思われます。
現在はいわゆる夏休みのシーズンですので、恐らく来期の大学における比率は大きく変化するかと思われます。
留学先大学にはどんな施設がありましたか?よく利用した施設があったら教えてください
大学内には様々な施設がありましたが、私が特に頻繁に利用したものは図書館とジムです。
図書館は広々としていてかつ夜遅くまで開いており、すごく勉強に集中できるお気に入りの場所です。階数によっては会話が制限されており、騒々しかった場合の連絡先が随所に提示されています。
ジムは週に複数回利用しており、運動して気分をリフレッシュしています!豊富な種類の器具が揃っている広いジムで、シャワールームもついています(ジム・シャワーの利用は無料です)。私は利用していませんが、ズンバレッスンなどのイベントも随時行っているそうです。
大学内に食堂(カフェテリア)はありましたか?あった場合、その料金設定はどうでしたか?
あまり大きなものではありませんが、学校運営の食堂があります。
料金設定は一般的なご飯屋さんよりも若干安め、といったところです。ピザやホットドッグ等を手頃な価格で購入できますが、多くの学生は学内のチェーン店(ティムホートン、スターバックスなど)で昼食を購入している、というのが実情です。
滞在先から大学までの通学はどうでしたか?交通機関等は利用しましたか?
徒歩で7、8分程度行ったところにあるバス停からバスに乗り、全体で40~50分程度かけて大学まで通学しています。
通学に際して強く困難を感じた点は特にありませんが、強いて挙げるとすると「バスの利用システム」です。
現地(ハリファックス)のバスはすごく頻繁に遅延・早着をします。そのため、「バスの到着予定時刻よりも少し早めにバス停に着くようにする」、「交通系アプリで運行状況を頻繁に確認する」、「可能な限りバスの乗り継ぎをしない通学ルートにする」、といった点への注意に慣れるまでに時間がかかりました。
洗濯設備はどうでしたか?
ホームステイ先での洗濯設備を使用しているため、料金はかかりません。
しかし、
・週の洗濯回数が1~2回
・天候が悪いときが多いため、ほぼ確実に乾燥機を使用する
などといった制約はあります。
そのため「色落ちが激しそうなものは購入しないようにする」、「服が傷むため、おしゃれ着は日本から持ってこないようにする」といった配慮をしておくと、洗濯に際しストレスを感じにくくなるかと思われます。
滞在先についての良かった点や悪かった点があれば、それぞれ教えてください
〇 良かった点
- シャワーを浴びる・ドライヤーを使用する頻度や時間帯に制限が無かった。
- 部屋が広く、荷物を置く十分なスペースが確保されていた。物置部屋も使用することができた。
- ホストファミリーが小さな子供を持つ3人家族であり、子供に対して使う英語・子ども自身が使用する英語に触れることができた
〇 悪かった点
- 早朝に子供が大きな声を出している音・歩き回っている音が上階から聞こえた(ホストファミリーは3階、留学生用の部屋は1階でした)。
- 食事時以外にホストファミリーと関わる機会がなく、あまり親密な関係を築くことができなかった。
街の雰囲気はどうでしたか?また、治安はどうでしたか?
ハリファックスは非常にのどかな街で、住んでいる人たちもにこやかな方が多い印象でした。留学生・移民が多く住んでいることもあってか、差別の現場に出くわすことはまずありません。
治安も非常に良く、やや夜遅くに帰宅することになったとしてもそこまで警戒する必要は無いでしょう。スリ・置き引きの犯行も非常に少なく、バスで寝ている人やカフェで荷物を置いたまま用を足しに行く人をよく見かけます。
交通の便はどうでしたか?
通学に関する項目で少し触れましたが、ハリファックスでの交通の便はあまり良くありません。
バス以外の公共交通機関はなく、当のバスは頻繁に遅延・早着します。またハリファックスでは多くの人々が車を使って移動するため、天気が悪い日は特にバスが渋滞に巻き込まれやすいです。
休日はどのように過ごしていましたか?
土日の休日はどちらか一方の日を勉強に充て、もう片方をリフレッシュに充てる、という形で過ごしていました。
勉強をする日には市内のカフェや中央図書館に向かい、コーヒーを飲みながら宿題・予習などをこなしていました。リフレッシュの日には行ったことのない場所やレストランに行ったり、散歩をしたりして過ごしていました。港町のハリファックスは水辺の景色がすごく綺麗で、そのあたりをよく散歩していました。
滞在先や大学の周囲にお気に入りのお店や場所があれば教えてください
大学の近くにあるカフェ、Uncommon Groundsがすごく気に入っています。手ごろな価格帯で種類豊富なコーヒーとスイーツが楽しめるカフェで、どのメニューもすごくおいしいです。
カフェ店内は広くコンセントが使用できる座席もあるため、勉強目的でも頻繁に使用しています。最近はカナダの名物スイーツ「ナナイモバー」、カナダ発祥の飲み物「ロンドンフォグ」に夢中になっています!
(第1回レポート・1枚目のものがナナイモバーの写真です!)
2回目のレポートありがとうございました!
語学学校だけのスケジュールと語学+学部のスケジュールを両方教えて頂けて、とても助かります!
留学先の講義は日本の大学よりもディスカッションが多いのはしっかりとした予習が前提にあるから……というのは本当にそうだと思います。予習のためのリーディングだけでもかなりのボリュームだと思いますが、読む力は確実に基礎的な英語力の底上げに繋がるので踏ん張りどころでもありますね!
3回目のレポートも楽しみにしています!