留学中の授業に関するアドバイス

学部授業履修プログラムの学生の皆さんは、これから留学先でその国や大学独特の「学び」に対面することになります。

ですので、充実した留学生活を送るためには、

  • 指示に細心の注意を払い
  • 教材に注意深く目を通して
  • 疑問があればそれを解消できる質問をして

留学先の国と日本の教育システムの違いを乗り越える力を身につける必要があります。

そこで、今回は留学生として学び始める前に確認しておくべきことをいくつかご紹介します。

 

シラバス

シラバスとは、授業の枠組みとなるものです。

ほとんどのシラバスには、教員の名前とオフィスの所在地、電話番号、オフィスアワーなどが記載されています。

教員の大半は、事前に頼めばオフィスアワー以外でも快く時間を取ってくれます。授業内容や教材、自分の理解度について疑問や懸念があるときには、気軽に教員に相談してみましょう。

 

ノートを取る

これは必須ではありませんが、ノートを取る習慣を始めるのはとてもいいことです。講義の内容は試験に出るかもしれませんし、自分で勉強する際に助けとなる情報が授業中に伝えられることも多いです。

教員の発言を一言一句書き留める必要はありませんが、今後見返す時のために、講義の主要な点はしっかりノートに書いておきましょう。

留学してすぐの間は、授業のスピード感や内容量に驚かされることも珍しくありません。そもそも母国語以外で専門的なことを学ぶのですから、一度聞いただけで理解できるほうが珍しいです。

最近では録画や録音が用意されている授業がほとんどなので、家に帰ったあとノートを見ながら何度も授業の録画を再生する人も多いのではないでしょうか。万が一授業の録音や録画が用意されていない場合は、教員に相談してみてもいいかもしれません。

 

出席

フレッシュマン(新一年生)が嫌というほど耳にするのが、「If you don't attend, you'll fail(出席しなければ落第する)」という言葉。

授業に出席することはとても大切で、教員が不要だと明言しない限りは出席しなければなりません。授業に出なければ成績を下げられたり、単位がもらえなかったりすることもあり得ます。

もちろん、出席が必須ではない授業でも出席することが大切です。単にせっかくの留学の機会がもったいないというだけではなく、「毎日決まった時間の授業に出席する」ということは誘惑の多い大学生活において自分を律する一番の手でもあるからです。

体調不良やなにかやむを得ない事情で授業に出席できない場合には、必ず授業が始まる前に教員に連絡してその旨を伝えてください。ほとんどの教員は、そうした事情があれば理解してくれるはずです。

 

教科書

残念ながら、教科書の高さだけは世界共通です。

キャンパス内のブックストアにはおおむね、全科目の教科書がすべて置かれているものですが、ブックストアで教科書を買うのが一番安上がりな方法とは限りません。ブックストアで新品を購入すると、1学期で200~400ドルかかってしまうことも……!

キャンパス内のブックストアで教科書を購入する場合、大学のユニオンや大学生協に加入するとお得になることがあるのでぜひチェックしてみてください。

キャンパス内のブックストア以外で教科書を手に入れたい場合は、以下の方法がオススメです。

 

  • 中古で買う

    余白に前の持ち主が書いたメモを読むのが気にならないなら、こちらがお薦めです。むしろ授業を受ける前から重要なポイントがわかってお得な場合もあります。

    中古の教科書は、寮や学生アパート内での口コミや大学内の張り紙、あとは在校生の中古品販売Facebookグループや地元の情報サイトなどから購入できます。
     

  • 借りる

    キャンパス内のブックストアが、教科書のレンタルサービスを行っている場合もあります。

    このサービスなら、必要な教科書を借りて学期の終わりに返却すればいいので、教科書にかけるお金を新品と比べて半分くらいにまで節約できるかもしれません。

    大事なのは、期限までに忘れず本を返却すること。延滞料を払ったら新品が買えた……!なんてことになったら大変です。
     

  • オンラインで注文する

    教科書が割引価格で買える人気のオンライン業者には、Amazon.comやTextbooks.comなどがあります。

    オンラインで注文する場合は、必ずシラバスに記載されているのと同じ版を購入してください。別の版を買った場合、授業中指定されたページがどこにもない!なんて事件が発生することも……!

 

授業への参加

欧米では、学生は授業中のディスカッションに加わることが奨励されているというより、むしろそうすることが当たり前という雰囲気があります。

ディスカッションやグループでの共同作業に参加することは、授業の内容について注意深く考えていることの証しであり、これが自分の考えをはっきりさせたり、最終的にその教科でいい成績を収めたりすることにつながるかもしれません(試験だけで成績が決まることはめったにありません)。

したがって、成績評価Aを目指しているのなら、質問をして、積極的に授業に参加することが大切です。

なにより、授業は「間違っても大丈夫」な安全な場所です。たくさん間違って、たくさん練習して、たくさん学んできてください。その瞬間は恥ずかしかったりしんどかったりするかもしれませんが、そのときの体験は絶対に将来あなたの役に立ちます。

 

留学先の大学で経験する授業中のディスカッションやグループ作業の難しさや、それに参加することで得られるものについてさらに知りたければ、SAFの先輩たちの体験談をご覧ください!

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